セニョリータのキューバウォッチ

世界に広がる「連帯の力」を実感~オルギン会議に参加して

全体集会や分散会での議論や発言に限らず、バス移動や会場の ロビーで合間に交わされる会話もまた意義深いものがある。
休憩時間に、私に話しかけたそうにしている人にこちらから 「Hola」と声をかけると
「数年前、フィデルの80才バースディイベントにも参加したが、そこに2人の若い日本の女の子がいたのだが…」と言う。それで思い出した。スペイン語の理解がイマイチで、よく集合時間に遅れてバスに乗り損なっていた、あのカナダ人だ。
「それ、私よ!」 「わお、わお、わお!」
4年ぶりに再会したカナダじいさん
4年ぶりの再会である。今回も言葉で難儀していたようだが、それでも懲りずにやってきた「カナダじいさん」の情熱に敬意を表して熱烈なアブラッソ&ベシートを交わした。ニューヨークから来たというジェームズはキューバ人の祖父を持つアメリカ人でスペイン語も堪能。
「僕はジェームズ。スペイン語読みならハイメだ」とスマートに自己紹介した。
昼食どきで、会場のレストランにキューバの国民的シンガー、シルビオ・ロドリゲスがBGMで流れて いた。数ヶ月前、シルビオがアメリカでコンサートツアーを行った折、ステージから
「ノーベル平和賞受賞者のオバマ大統領。5人を返してくれ」と呼びかけたというニュースを思い出して、
「あなたもシルビオのコンサートに行った?」と聞いてみた。「もちろん」とジェームズが言う。
「フリー・ザ・キューバン・ファイブの仲間と一緒に客席で5人の横断幕を掲げたんだ。そしたら、シルビオがステージから僕たちに手をさしのべ連帯のジェスチャーをして、それからあの発言をしたんだよ」
ジェームズの行動がシルビオに伝播し、シルビオの行動がニュースとなって、日本で私がキャッチしたというわけだ。
世界各地から一つの目的、「5人の解放」のためにキューバに集まった人たちと交流していると、時間も距離も、点ではなく“面”で繋がっていることを実感する。こうした繋がりが、アメリカが5人に対して行っている不正義のみならず、世界のあらゆる不正義を包囲する力になっていくように思えるのは、楽観的に過ぎるだろうか。
最後になりますが、こうした貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
世界中に広がっている「5人の英雄」の解放運動に確信を持って、「アメリカに囚われている五人のキ ューバ人士の解放を求める日本百人委員会」の活動を進めなければならないとの思いを改めて強くしました。
murakamisan_2011-02
(2011.2 会報38号より)

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