近年、日本とベトナムとの関係は、特に経済分野での往来を通じて極めて緊密になっています。また、この数年間に多くの日本企業がベトナムに進出し、各界の関心を高めています。しかし、そうした躍進する姿の一方、ベトナム戦争の深刻な後遺症にはあまり目が向けられていないのが現状です。
1960代後半にアメリカ軍によって使用された化学兵器である「枯れ葉剤」による子どもたちへの影響は今も拡大しており、各国のボランティアグループも援助の手を差し伸べはじめています。特に両親が被災した子どもへの後遺障害、遺伝子障害など子孫への影響は予測不可能なほどです。日本でも知られている「ベトちゃん、ドクちゃん」の事例はほんの氷山の一角です。
1960年後半から1970年代はじめのベトナム戦争中、猛毒で発癌性の強いダイオキシンが大量に含まれる“枯れ葉剤”の投下された量は7500万リットル、その影響範囲は南ベトナムの4分の1に当たる2万3360平方キロと言われています。その影響で障害をもった新生児の数は1995年推定でも5万人に達したと言われています。現在、第3世代、第4世代への影響も報道されています。
現在、タイビン省リハビリ施設支援の他、埼玉JVPFがクァンナム省で『仁愛の家』建設支援を行っています。
(実績は、会報『ホアビン』をご覧下さい。)
◆「枯れ葉剤被害者追跡記録DVD第3版『トアとトゥオン』が第58回科学技術映像祭で受賞を受けました。追跡10年余の活動が実りました」
58回科学技術映像祭入賞作品
科学技術映像祭開催内容